完熟

サッカー少年が、目標にいずれかのプロの選手を上げるように、
ギターヒーローというと、ちょっとそぐわないのかも分からないけど、
それでも、ぜったいに外せない、という人は居て、
その中でも、なかなかお目にかかれない、
ついに京都で実物を拝める日が来たのであった。
鈴木茂、その人なのである。
しかも、この顔ぶれ。

鈴木茂の名前は、知らなくても、
ユーミンの「卒業写真」の間奏の、ゆるーいギターソロを弾いている人と言えば、
幾つかの人には説明が付くのかな、

ギターの音というのは、機械的にシミュレートし難い。
単純に、音の高低、大きさなどだけではない、
タッチと、リズム、を、パーフェクトに機械的に追いかけるのは、
あまりに相当に様々な要素が含まれているからだと思う。
人間の声に近く、たとえば「声紋」のようなものだと思っている。

どちらか言えば、超絶技巧を繰り出すタイプではなく、
ただ、歌に呼ばれて、シャープにも、ソフトにも、あたたかく包みながら、どこまでもゆく、
茂さんのギターが昔からずっと好きなのだ。

フジロックで目を釘付けにされた方も多いと聴く。
60歳超えのステージアクトは、想像以上に、アツかった。
なにより、茂さんのギターの音がデカいし、まっすぐに切り込んでくる。
もちろん、憧れの小坂忠さんもナマで始めて拝見して大満足だし、
中野督夫さんはアコースティックを拝見する事はあったけど、
完熟では、ガンガン弾いてゆく感じで、本当にスカッと気持ちがいい。
客席も、本当に年齢層が高いけど、それぞれにお気に入りのテイストのお酒を楽しみながらの、喝采の嵐。

イマドキは、ネットで動画もカンタンに見られるけど、
やっぱりライブの音圧とか、MCのちょっとした内容とか、
ナマを見なければ、どうしようにも全体像はやっぱり分からないもの、と痛感したのであった。
またなんどでも観たい。そのために、音楽家も、観客も、頑張るのである。


「完熟」への7件のフィードバック

  1. 鈴木茂さん、ROSSのコンプレッサー2台ですか?
    ご自身でもオレンジスクィーザー風1号機とROSSコンプレッサー風2号機を作成、販売されていますが、結局ROSSなんですね。

  2. 遅くなってごめんなさい。不明なのですが、バンドワゴンでの長旅なので、動作の安定している機材を選んだとかそんなのではないかと考えております。

    1. 返信をありがとうございます。

      なるほど…機材の信頼性ですか…深いですね。

      ところで管理人さんはご自分より1コ下のヴィンテージ・ストラトを入手されたようですが、一つ教えていただきたいことがあります。
      ブリッジのサドルの高さを調節するイモネジがブリッジプレートと接する方の先端の形状は丸いでしょうか?
      今のイモネジはカップポイントと呼ばれる、先端がくぼんだ形状なのですが、噂ではヴィンテージ・ストラトのイモネジは先端が丸いと聞きました。
      よろしければご確認いただけないでしょうか?

      よろしくお願いいたします。

    1. 画像の撮影/掲載をありがとうございます。
      なんとなく6弦のものが一番ヴィンテージ然としているように見受けます。
      ただ、知りたいのがブリッジサドル上部側ではなく、サドルの下部/プレートとの接点側の形状なのです。
      弦を交換される際に確認いただければ幸いです。
      よろしくお願いいたします。

      1. そういえば尖っています。ネジのとんがりの先っぽで支える感じ。凹んではおりませんなあ。

  3. 確認と返信をいただき、ありがとうございます。

    やはり『尖り先』でしたか。
    実は、昨年夏に入手したストラトタイプのギターがとても『鳴り』の良く、自分なりにいろいろ分析していたところ、サドルスクリューが『尖り先』であることに気付きました。
    他にも『鳴り』に影響する要素が考えられなくもないのですが、ヴィンテージのストラトの『鳴り』の良さは『尖り先』のサドルスクリューに一因が有るという噂を聞いたもので、伺いました。

    お手数をかけました。
    どうもありがとうございました。

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