「NO CATEGORY」カテゴリーアーカイブ

伊勢屋

ついに、辿り着いたのである。
高速神戸駅から、歩くこと20分、
神戸の山沿いの住宅地に、その激しい佇まいはあった。

多くは語らないでいいのである。
ネット上には、いくらでも事情通はいてくれる。

ただただ、阪神大震災を乗り越えて、その店は肩肘張らずに、そこにある。

1月の風のある寒い午後、痺れるような体を落ち着けて、
それでも感覚は麻痺しているのか、
ビールを注文してみる。

噂のワンタンメン500円を注文するのである。
中華そばはこれ以下の価格らしい。

近所のおっちゃん、おばちゃんらしき客が
ラヂオから競馬予想の真っ只中。

ところがこの店、オカモチぎょうさんあるけど、
おっちゃんは一人。
誰が店番するんやろ。

化石のような
小さな店である。

レトロとか、昭和とかいうのを
存分に駆逐するくらい、

それを上回る印象だ

自然に還る準備は、
誰にどうこう言われなくても、もう万端である。

これが、店の入り口
右の垂れ下がった物体は
いわゆるのれんである。

店は、隙間風、というより
すきまそのものから、ひんやりした空気が押し寄せてくる。

松本隆先生もお住いの
風街やしな。

ツワモノ揃いのこの町で、
ここにまたくるときはあるのかなあ。

この佇まいを見届けて
達成感は感じるのだった。

大根役者

大根役者といっても
ここでは大人気、
新幹線に乗ってやってくる人もいるらしい。

今年もやってきた島原たこ松
この季節のお楽しみ!

http://www.mascara-fabrica.com/index-takomatu.html

ここにあるように、
営業時間は16時30分からとあるが、
どうしてどうして
16時30分にはほぼ満席の状態でした。

お母さんも元気でいらして、
お目当のタコは売り切れだったけど
来年のお楽しみね

お大根には食べやすいように切れ目をさっくり入れてくれる
お母さんの手つきがなんとも優しいのである。

タコの代わりに、
目の前にあったなまこの酢の物を注文
こりこりした歯ざわりがおつまみにいい感じだ

2次会はラッキー餃子センターで、いつもの焼き餃子とビール
ここのも絶品なんだわ。
個人的にはいまのところ全世界で1位だと思う。

19時には家に帰ってきました。
休みの日に早めに飲んであとはゆったり寝るのが幸せな今日この頃です。

Blu-ray player Pro

数年前、Blu-ray Player Proというソフトを購入した。
MacでBlu-rayが再生できますよ、というものだったが
これがまったく使い物にならなかった。
サイトの怪しげな日本語の解説からして、なんとなく、、とは思ったのだが
サポートにメールを送ったのだが梨の礫で
バカみたなぁ、と思って諦めたのだが
きょう、久しぶりに思い出してアップデートをしてみたら、
動いた!ごっきげん
Guitar Storiesの吉川忠英さんの回を見ている。
家のブルーレイディスクレコーダーをiPhoneやiPadで閲覧できるようになったし、電車に揺られながらiPhoneで番組予約もできるようになったし

いい時代になったもんだな。

Hello,Goodbye

2018年がおわっちゃいます。

今年は親父が母のところに旅立ちましたが、
私自身は無事に2018年のゴールを迎えることが出来ました。
つきなみですが来たる2019年が
みなさんにとって健康で実りある一年でありますように。

来年、平成が終わり世間でも節目の一年となりそうです。
今年はレコーディングを同時に3つも体験させていただきましたが、
来年はそのうち念願の自分名義の作品を
平成最後の日、4月30日のリリースを目指すことにいたします。

まだ作業が残っており
思い通りに上手くゆくかはわかりませんが。

きょうを持って愛してやまない向日市の和菓子屋
「幸福堂」が閉じてしまいます。
手作りの、やさしい味の
いちご大福も、わらびもちも、もう味わえないのかぁ。
今朝、いつものようにお菓子を買いに行って張り紙をみて凍りつきました。
でも、ご主人にも、奥様にもご挨拶できて本当によかった。


向日市もいろんなお店が閉じてゆきます。
万事めそめそしていても始まりませんので、
来年は新しい出会いを求めて街に出ることにしましょう。

来年もよろしくお願いいたします。

齋藤飛鳥

情熱大陸、で齋藤飛鳥を見た。

浜田裕介の新譜の「金魚」のモチーフは彼女らしい。
どんな人物かはわからなかったので、曲の雰囲気のままなぞって弾いたが、
なるほど、うまいことタイトルにつけたものだと感じた。
シンパシーを感じた部分が、ちゃんと、イメージが繋がっている、と唸った。

小顔で、少し酸素が足りない感じである。
水の中で揺れながら、どこかしら見つめている、取り止めがなく、そこでいて強い感じが見えるのだろう。

僕たちは、幼い頃、不安定な音楽、不安定な文学が、そこかしこにあり、
いま(現代)はそれにくらべて、何もかも無意味にクリアになりすぎていると感じる。
懐かしい椅子に坐り直す、そういう感覚にある曲と、彼女のはたちの姿が見え隠れする様子なのである。

レジ

日がな一日

にらめっこ

仕事あるところに

レジはあり

プラスマイナス

アップサイドダウン

俺は数字に埋もれてゆく

シンギュラリティもへっちゃら

Aiは餃子も包めないし

晩酌のおともをするでもない

人間の残された価値にとどまり続ける

俺の作った仕事よ続け

ヒトはきょうも歩き続け

そのうちに夕暮れが降りてくる

ジャージー爺

嫁が留守の土曜日
高槻でひとり静かにカウンターで昼酒

メガネを忘れたので、お品書きが読めない

スマホでこんなふうに写真をとってそれを見ながらオーダー
という微妙なスマホの活用法である。

隣席の殿方はジャージでキャップで
「標準的な世間のオッさんの呑んだくれた場合の典型的な話ってこんなんかな」
と聞かないふりをして聞いている。

そんな世間的なおっさんの領域に、自分自身どんどん近づいている。
でも俺は、どんな世間的な店でも、ジャージでキャップはいややな。

Alive

新妻聖子さんの曲。
1年前くらいのリリース。
いい曲だなあ、と思う。
さっそく、ヘッドホンで、通勤のおともに。

サビでしなるような
歌声の質も、
サビのメロディ、ギターもいい感じで編み物みたいに組み立てられている。
ベースや、ドラムやピアノのちょっとしたフィルもいい感じで入ってくる。

ただ、歌詞がすこし聞き取りにくいのはなぜかなあ。
ミックスなのかなあ。
「遅刻して生まれてきたこの世界で」という素敵な歌い出しの、
「遅刻」が、「地獄」にどうしても聞こえてしまうのはなぜ?

終着駅

一週間前、金曜日の晩、いつものように晩御飯を提げて、実家へ。
これもいつものように、ちょっとしんどそうな父との食事。
東洞院のヤオイチで買ったお寿司。
おきまりの阪神巨人の試合をふたりでみる。
この日は糸井の通算150本塁打となるソロで1-0で勝負が決まったのだが、
2回戦ほどおつきあいをして切り上げることにした。

そんなに多くは言葉を交わすわけではなく、「お大事にして下さいね」と言葉をかけ、実家を後にしたのだが、
次の朝、父は還らぬ人となった。

3人の倅を育て、母を送り、そして彼の終着駅。
その舞台であった我が家で。

あれから一週間が過ぎようとしている。
父が亡くなった日は予定していたライブの出番もさすがにかようなことはもうないので諦め、
霊安室に敷かれた馴染まない布団の枕に沈んで一晩を過ごしたのである。

「お疲れの出ませんように」と声をかけてくださる方がたくさんいたが、確かに疲れが取れない気がする。
まるで過ぎてしまうひとつの駅の佇まいなのかもわからないが、
それでも親子の関係というものを、いまはぼんやりみつめていて
そうこうするうちに、きっとまた僕は意味もなく早足でいつものように季節を駆け上がるはずなのである。

音や浜田裕介20180416

いいライブだった。

仕事が多忙で
レコーディングのこともあり、内心ナーバス、準備不足のまま迎えてしまった当日。

月曜日で、集客も見込めないと思っていたが、
それでも、遠くからかけつけた人たちで賑やかな夕べになった。

僕はいつも
いつものようにしているつもりだが、
やっぱりライブに向かう時、気持ちのコントロールは大切な仕事
うまくいかないときも、正直ある

この日は
能勢さんちの仕事で、しっかり目を覚ましたヴィンテージのストラトが、
本番では、いい感じで歌い始める
浜田のうたに、適切な切れ込みがはいる。

そんなとき
幸せのスイッチが入る。

なんだかんだいって、基本はやっぱりソロでライブをずっとやってゆける、
浜田は、いろんな面で努力家と僕は思うのだ。