年の瀬

一年の最後など
迷路の曲がり角の一つにすぎないと笑われるかもしれないけれど
それでもそんなとき
あなたの真綿の歌にあたたかく包まれた
いい夜だった

悪ふざけしている間に
砂混じりのおままごとになった
そんな一年だった
育ち盛りの季節が過ぎ去った後ろめたさで
ほおを赤らめた彼女はビールのグラスに指をそえる
深い意味はないがそれだけで本当にいい絵になる

いまも楽しげな歌が僕の中には流れている
それが乾杯の合図なんだよ

そろそろ、
年の瀬に
あばよだ

来年も
よろしくです