さか井

えさ係と四ヶ月
日頃の感謝を込めて今日はお出かけ接待だ
知る人ぞ知る
高倉錦の「さか井」
前を通る度、
「ちっこい店やな」と感心していたが
全容は解明されないままだったのだ

いまは便利な世の中
インターネットでプロフィールが見える
光ケーブルを介して転送されてきた
すし飯の上にこぼれんばかりにちりばめられた
魚介の画像を見て彼女も早々と心を決めたらしい

カウンタ6席の店
畳三枚までも行かない
シャベクリ上手(ずき)なおかみさん
ご主人は手を停めずに
ツッコミを入れる
いやはやなかなか

この圧倒的距離感の中で
否応無しに親近感が産まれる
あたいら夫婦2名は
サッポロのラベルが貼られた
黒い瓶をグラスに傾け
談笑の中にもうまじっていた

嫁は、その、うに、よこわ、たいとかがのったやつ、
僕は、穴子の。
その器を、ぐるぐる交換しながら味わう
なんとも、素敵なお休み。
気分がよかった。

寿司屋にも色々ある
ここは、素敵な止まり木みたいだ、とそう思ったのだ。


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